囲まれたステージのあっちとこっちで身近な問題に頭を悩ませる話

年に2回くらいしか会えないレアキャラだって話だったのに、前の舞台からひと月ちょっと。大和田紗希さん出演のお芝居を観劇。

演劇ユニットHi-ACE第2回公演
「どっかのだれか」
2016/9/10 19:00~ シアターブラッツ
作 菊川はる
演出 たいら
出演 尻無浜冴美 / 鶴田まこ / 舘内美穂 / 木幡梨佳子
[DOUBLE CAST-A] 大和田紗希 / 西村ケリー / 山口知里 / 用田知佳
[Hi-ACE] 平竜 / 坊屋たいと / 菊川はる / 中村隆太

本人も言ってたとおりに、ちゃんと普通(?)の女の子の役だったよー。

シアターブラッツは二度目だったけど、今回の舞台はステージに対して客席が両側、客同士が向かい合うみたいに配置されてたから別ステージみたいだった。ブログで「入って左」とおすすめされてたので、そっちの方へ。背後が気になる人なので、最近は一番後ろの席。後から来たもしゃもしゃした頭の兄ちゃんが一列前に。やっぱり席運はナシ。

主にネットカフェを舞台にした、リアルでの葛藤を消化できないままに、ネットに投影したかりそめの自己に浸る人々の群像劇。サイバースペースでのそれぞれの関わりと、リアルスペースでのすれ違いの関わりとが、登場人物たちも気づかないままに入り組んで描かれて、それを観客は俯瞰でわかりながら観てるという不思議な体験。

抱えている問題を乗り越えていく過程を描いて、それはわりと身近に感じられることだったりするから、自分の体験と照らし合わせながらになるんだけど。でも実際の僕なんかよりずっと輝いてるようにもみえて、そこはよくよく考えるとやりきれない。

お話は、全体では落ち着いた着地点へ向かっていくんだけど、そこまでの演出は、詩的だったり、好みなのが多くて楽しかった。ワーイっていう楽しさじゃなく、じわじわっとくる楽しさ。

メインとなる二人の部分もそうだけど、ネカフェ店員たちのコミカルで世俗的な部分が観ていて楽しい。

お目当ての大和田紗希さんは、主要登場人物である青年の年上の彼女で、設定年齢は28歳。本人は役に対して悩んだみたいだけど、舞台上を見回してもそういう振る舞いだったりはちゃんと出てたと思う。こういうキリッとした役は案外似合うのではないかしら。

実は鶴田まこさんも、一度撮影会でお会いしていて、そのときとは違った舞台役者の雰囲気はよかった。

客席が前後にあることの良さっていうの。詩を叫ぶところでの立体感とか、様々なシーンで、ステージの向こうからこっちを見つめる暗闇のなかの観衆の集団としての存在が「無関心にゆるく取り巻く周囲」を演出してるようで、視覚的、空間的にとてもよかった。

ふと思ったのは、「ネットカフェ」の舞台装置を、実際にネットカフェへ行ったことがない人はちゃんと捉えられているんだろうかってこと。上部が抜けた衝立のあいまいな個室空間だってこと。隣室や廊下ですれ違う人との微妙な空気感とか。そういうのがわからないとこのお芝居の魅力は半減だよなーっていう。ネカフェ利用者の割合ってどんなもんなんだろ。

終演後は客席にて面会タイム。終演後面会はもうどんどん苦手なんだけど、紗希ちゃんはお手紙くれるって言ってたんで大人しく待つ。

見つけてくれて、少し話せた。役柄が「きれいなお姉さん」だったんで、そういう気配を感じてドギマギしてたのは秘密。

やっぱり世界を救うファンタジーとかより、こういう世俗的現代劇の方が好きだなー。身近な不幸とかささやかな幸せとか。

楽しかったです。

さて、次は何ヶ月後だろ。

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