大型連休の真ん中に、下北沢で芝居見物なんて我ながら粋ですね。

かーんず企画「エイリアンは嘘をつかない」
2026/5/4 13:00~ シアター711
作・演出 金井寛
出演 長谷川真也 / 稲葉優子 / 岡元慶太 / 玉城優 / 左良択司 / 薮内明 / 吉田泰祐 / 七鶴ゆうの
上演時間 70分

下北沢に着くと、駅前広場で古着のバザールをやってたのでちょっと冷やかした。その足で猿田彦珈琲へ入店。そこそこ混んでたけど空いてたカウンター席へ滑り込み、イングリッシュマフィンとエチオピアをいただく。後から来たご婦人が僕のお皿みて「あら何かしら」なんつって、お話ししたらご自身でもマフィン買ってらした。このあたりの街とか人の雰囲気がえらくほっこりしてて、最近は横浜とか秋葉原とかわりとキリキリした場所が多かったからその反動で妙に癒されてしまった。シモキタいいわー。

開場時刻に合わせてシアター711へ向かう。受け付けして階段を上ると客席はもう7割方埋まってて、ていねいな案内に促され後ろの方の座席へ。最終的にはほぼ満席。
お話は、とあるバーを舞台としたワンシチュエーション、たまたま見かけたエイリアンを連れてきたところ、何だかえらいことになっちゃうという。このエイリアンが高飛車でイヤなヤロウで、でも店員や客たちも一癖ある人たちで、酒のせいもあって(?)悪ふざけがすぎるうち、エイリアンがブチギレるっていう。酷い説明ダナー。
タッチはコメディで、お笑いっていうんじゃなく皮肉の利いた小笑いがあちこちに散りばめられてるのがずっと続いてく感じ。もともとそんなに深刻な話じゃなさそうなのをそういう笑いが覆っていくから、そこでゴツンとぶつかったときのアクセントなんかも心地よかった。
登場人物は8人。主役とか脇役とかあんまり意識せず、大仰に言えば群像劇。それぞれスポットライトが当たる場面もあった。バーに集まった人々っていう庶民感は感情移入しやすくて、正直始まってから一瞬で物語に没入してたとこある。
文明が遥かに進んだエイリアンからみて地球人は「原始人」なんだけど、そういっても当の地球人たちはそれをエッジの利いた冗談だと受け取って信じない。エイリアンは嘘はついてないのに。そんな扱いにエイリアンは悔しくなって、嘘だと思われたそれを真実にしていく。徐々に信じていく地球人たちだけど……。
お客さんは、連休だからなのか、何となくお芝居慣れしてないふうの方々がいる気がした。入場からそうだったし、上演中もゲラだったり、まわりに聞こえるような独り言言ってるのがいたり。でもそれって主催者の思惑どおりだったのかもしんない。
チケット3,000円は観劇でもかなり安い部類だけど、実は同行者(新規)1名同伴無料っていうのがあって、連れてったら一人1,500円!っていう、観劇のハードルを下げたいっていうのがあったみたい。だからそのせいでってのもありそう(にしたって安いなー。終演後のあいさつで「カンパ箱」が登場するのもムリはないねー笑)。
お目当ての薮内明さんはモデルとして2回撮影してる。なんか知らんけど「撮ったモデルさんがお芝居出るから観に行っちゃえ」みたいなのすごく多い。何なら撮影より観劇の回数の方が全然多くなっちゃった人もけっこういる。そういうタイプのモデルさんが好きらしいよ、別にプロフチェックしてるわけじゃないんだけど。
そんなぶーちゃん(まだ2回しか会ってないのに馴れ馴れしい)は「擦れた」女性客。他の常連へゆるくクダ巻いちゃう感じ。特に説明なく観てて「擦れた」ってワードは思いついて、でも感想ポスト書くときに「擦れた」だと受け取り方次第でよくないかもなって「世慣れた」に置き換えたんだけど、本人が「擦れた」って言ったときは「(あっ!)」て思った。そのまんまじゃないすか。すばらしい演技力(もしくは語彙力)。
終演後のあいさつ。さっきまでイジワルなエイリアンだった長谷川さんが調子いい営業丸出しだったギャップは最高(芝居じゃないとこを褒めちゃう)。演者さんが並んでるときの雰囲気も、客席も、なんかすごくほっこりしてて驚いた。コメディだからってのはあるにしてもなんかこういうの珍しい。

面会時間にはぶーちゃん独自物販でチェキと、劇団から舞台台本を買った。他のご婦人のお客さんが「綺麗ドコロ」っていう表現で写真撮ってて、あー、端からみたらそうなんだよなー、なのに、しかもまだ2回しか会ってないのに「ぶーちゃん」呼びとかひどいよなー、と反省した。ごめんねぶーちゃん。
帰り道ではたまたま空いてるテラス席を見つけて、そこで休憩しながら台本をパラパラ。シモキタのテラス席にいていいような人間じゃないはずなんすけどねー。最近どうにもそのへんの空気が読めない度が高くなってるナー。
