その波ダッシュには理由があると深読みする話

成瀬魅珠(なるせみじゅ)さん目当てで、春の特別企画公演『隣はラジカル』以来のZ-Lion。

演劇集団 Z-Lion 第七回公演
「Magician達のリファンタジ〜」
2016/6/23 19:00〜 俳優座劇場
脚本・演出 粟島瑞丸
出演 川口春奈 / 井出卓也 / 平田裕一郎 / 永尾まりや / 金子理江 / 浅井江理名 / 新宮乙矢 / まつながひろこ / 斎藤真吾 / 成瀬魅珠 / 粟島瑞丸
永山たかし / 和泉宗兵
小松利昌

主演が川口春奈さんで、キャパ300席の俳優座劇場。僕が観に行くのは100くらいがほとんどで、200あると「でかいな」ってくらいだから、かなり楽しみだった。ちなみに川口春奈さんは名前こそ知ってたけど、こっち方面は疎くて顔の記憶もあいまい、どういう人かは調べるまで知らなかったという。

実際に行ってみたらやっぱりとてもよい劇場。客席もすごく見やすいし、椅子もいい。これは快適そう!と思ったんだけど、自分が座席運悪いの忘れてた。前はムダに姿勢よく座る座高の高いヲタふうおっさん。ステージ右寄りのソファ付近は頭に隠れて何も見えなかった(涙)

でもそんなのをすっ飛ばすお芝居。

舞台は自動車整備工場。映画制作に打ち込む社長の娘と友人たち。タイトルに「Magician達」とあるのは彼女たちが魔法使いだから。対照的に、工場で働く社員たちはリアル。そのファンタジーとリアルが絡みあうところが、これもタイトルの「リファンタジ~」の長音が波ダッシュになっている意味なんだろうってのは僕の解釈。

出だしはなんだか落ち着かなくて、これ大丈夫か? 期待値上げすぎたか?って心配したんだけど、中盤に視界がパッと開ける感覚と、そこまでの登場人物たちが抱えていたモノが見えてくると、感情移入しまくりで涙腺崩壊。彼女たちを「魔法使い」と表現するセンスとか、舞台上での演出とか、何気にかなりエンターテイメント。

そういえば『隣はラジカル』でも似た感覚だった。わりとガチャガチャした導入で、でもあるポイントを過ぎるとそれまでのガチャガチャが一気にテーマへ向かって収束していって、同時にキャラクターのそれまで隠れてた心情が理解できて、そこからの気持ちよさ。

役者各々よりも舞台全体でストーリーを語るお芝居って印象で、そういう意味では「この役者が云々」って個々への感想はいつもより少ない。そんななかでも社長役の小松さんと妹役の金子理江さんのシーンはすごく印象深くて、金子さんは売れ方に抵抗があって食わず嫌いだったけど、なかなかよかった。それと前回につづいてのまつながさんの場に馴染んだ雰囲気は好き。金貸しの永山さんも、キャラクターの小気味よさがちょうどよくて気を引かれた。

成瀬魅珠さんは金子さん演じるカオリの友達役。アクが強くてイケメンにデレる役。そういう姿ってアイドルがみせる姿としてはファンに抵抗されそう(だからガールズ演劇ってジャンルがある)だけど、彼女にはそういうのを感じなかったから、アイドルじゃなく役者だねって変に感心。そしてアクの強さが不快感にならないように演じる姿は持ち味でよかったなと。

後半は涙がボロボロ落ちてるのを拭いもせず、エンディングまで感情高めたまんま。

帰りのロビーでは「後日談」が書かれたあとがきが配布されてたり、楽しませるための細かな演出は好感。

面会は、待ってれば出てきてくれそうだったけど、ロビーはけっこう混雑してたし、いい時間だしでそのまま帰った。このへんの気持ちは最近の舞台観劇でのそれを継続。帰り道にひとりでふり返るのも楽しいのですよ。

かなりよかったっス。Z-Lionはこんな僕にも公演告知のDM送ってくるくらい。また観たい。そこにみじゅさんいればなおいいね。

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