レポート > 演劇・映画 > ゆさゆさする役じゃなかったのは意外だった話

ゆさゆさする役じゃなかったのは意外だった話

男子学生たちの欲望が迸る! おっぱい!おっぱい!

若宮亮プロデュース フラワースタジオ公演 Vol.2
『ゆさゆさ』
2017/11/2 19:30〜 四谷フラワースタジオ
脚本: 菊川はる
作・演出: 平竜
キャスト: 【ABキャスト】 僕十 / 岩下良 【Bキャスト】 甲斐優風汰 / 今野将司 / 長尾真奈美 / 内山あきこ / 落合加那 / なかがわあつこ

一年ぶりに観る内山あきこさん出演お芝居。タイトルから「そういう役なのかな~」と思ってたら違ってて意表を突かれた。

フラワースタジオって、撮影会で何度も来たボナスタジオと同じ建物の地下階なの。四谷三丁目出口すぐのパン屋『アンテンドゥ』のイートインで時間調整するのもいっしょ。スタジオ到着して階段を下ると、イスはパイプイスが並んでるだけの簡素さだけど、劇場っぽくなってる。チケット+ワンドリンク制だというので、入ってすぐにドリンクを。値段いっしょならとついアルコールを頼み、ぽかぽかして汗かきながら開演を待つという。

視界は満席(後ろは見てない笑)になって開演。

お話は、ある男子寮に住む非モテの男子学生(童貞)たちが、寮に女の子が来るという話を聞いてムラムラする、という、まあなんというか、そういうお話。ホントにそれだけで70分。

「女が来る!」から、彼らの妄想が超越して美人でおっぱいの大きい女性をその場に表出させてしまい、さらに天使と悪魔が現れて「誰が童貞を捨てられるか」を試験されるという。5人はそれぞれキャラクターがあるんだけど、みんなわりと真っ直ぐ。僕みたいにムッツリとかの変態系な表現はないからこそ笑えるんだろうなあとか、とんでもないことを考えながら観てた。

もうちょっと若い、十代とか二十歳前後とかそれくらいなら声出して笑うんだろう(実際隣の男性は笑ってた)けど、僕みたいに枯れちゃってる人は、若者たちのストレートさを微笑ましく感じる部分もあって、ニヤニヤするけどそこいらへんで止めちゃうのだった。

んで内山さんなんだけど、てっきりおっぱい担当かと思ってたら、なんとその5人の男子学生のうちの一人。「僕、女だし」って言っても信じてもらえない。設定のわりにそこはツッコまれずに、ありがちな他の男子との恋愛展開もなくただただ流されていくという。

テーマはどうしようもないんだけど、演出としてはちゃんと演劇で、演者も作品に合った楽しげなテンションで演じてるのがこっちにも伝染するようで、終わったらまだもうちょっと観たかった、と思わせるようだった。

終演後はそこいらへんで面会。アンケート書きながら内山さんの様子を窺ってたのだけど、他のファンが何人もいたので待つのも何だから、一言声かけただけで帰った。帰る電車のなかで思い出して、入場時にもらったメッセージカードを見たら「すぐ帰るな」と書いてあって苦笑。

次はちゃんと居残りマス。