劇団ハーベストの収穫祭で気の早いあけおめを歌う話

2015年の締めは劇団ハーベスト

HERBEST FESTIVAL '15
『季節はずれの収穫祭 〜Are you ready for New Year's Eve?〜』
2015/12/24〜29 アトリエファンファーレ高円寺
脚本監修 益永あずみ
総合演出 高橋紗良
音楽 広瀬咲楽

H・A・P・P・Y。

本公演とは違って、ゲスト出演のないメンバーのみでのお芝居。メンバーが出演以外にも脚本、演出、音楽、いろいろ試行錯誤して、その成果を発表するような『収穫祭』。僕が過去に観たのは二度とも本公演だったから、こういうのははじめて。誰の脚本なのかとかをみててもまたちょっと楽しい。

公演はAコースとBコースで出し物が変わって、14時からのA、18時からのBと、楽日に続けて両方観た。ちなみにキャストはどちらも全員参加なので、「全員観たいから」って理由ではない。

昼公演、夜公演ともに、開演30分前の開場時刻に劇場へ着くと、既に入場列の整理中。

チケットはファミリーマート(SMAチケットで販売)とセブンイレブン(カンフェティで販売)があって、ファミマ組が先、セブン組が後に呼ばれる。みなさん意識高くて9割方はファミマ組。

僕は何も考えずにいつものカンフェティで買ったから、どっちも最後尾近かった。なので入るともう空席はわずか。昼は関係者席を除いた最後列へ、夜は段差のない部分の最後列へすべりこんだ。見晴らしは推して知るべし。

恒例のステージ前での前物販は、買って物販で忙しくさせるよりも話を聞きたい派。

ステージセットは普通の部屋っぽくて、はじまってみたらカラオケボックスだった。2015年の大晦日、もうすぐ年越しを迎えるタイミングでの、それぞれ異なった事情の小さなお話。あっ、すべてコメディタッチ。A、Bとも公演60分+アフタートーク30分。

Aコース

STORY #1 『オカルト研究部』
脚本 広瀬咲楽
演出 山本萌花
出演 久保田紗友 / 宮武佳央 / 望月瑠菜 / 弓木菜生 / 松永ミチル / 広瀬咲楽

オカルト研究部に所属する三人が、「幽霊と記念写真を撮る」という部の伝統行事を敢行する。偉そうにしてるくせに霊感のまったくない先輩と、せっかく出てきたのに気づいてもらえない幽霊とのドタバタ。

久保田さんのスカした虚勢っぷりも、宮武さん&望月さんの板についた悪巧みっぷりも、弓木さんの空回りっぷりも、本人のキャラとおそらくかぶる部分が多そう。松永さんの店員の小者感も効いてた。

STORY #2 『うしろ髪のばし隊』
脚本・演出 高橋紗良
出演 広瀬咲楽 / 山本萌花 / 川畑光瑠

売れない地下アイドル『うしろ髪のばし隊』が、ユニット解散をかけた企画のネット配信中。機材トラブルが元でケンカになるが、いつのまにかそのケンカが配信されてしまっていた…。

山本さんが演じたのは前回公演『MIRACLE8』のキャラで、そこでのイメージが重なってよりおもしろかった。広瀬さんがツッコミ役をやるのはイメージになかったから新鮮。川畑さんは、Bコースでも強く感じたけど、振り幅がこの公演ですごく広がったんじゃないかなあと。

STORY #3 『東京、最後の夜』
脚本・演出 弓木菜生
出演 高橋紗良 / 布施日花梨 / 松永ミチル / 望月瑠菜 / 弓木菜生

舞台であるカラオケボックスの店員の一人、この日を最後に帰郷するというので送別会を開いたが、忙しくて(?)誰も参加しない。人望のなさと身の不幸に落ち込むのを、唯一の参加者がなぐさめるのだが…。

髙橋さんはこういう役、似合うなあ。不幸役というのじゃなく内向きな。布施さんの上っ面だけで誠実さのかけらもない冷めた感じもいい。松永さんは空気読めてない天然さがうまく出てた。

マチネのトークショーは『チーム対抗福笑いゲーム』。参加できなかった加藤梨里香ちゃんの顔を使って福笑いをしたんだけど、なかなかヒドかった(笑)

一度出て、商店街をのんびり冷やかしてから遅めの昼食。

Bコース

STORY #1 『私たちはとっても仲がいい』
脚本・演出 久保田紗友
出演 山本萌花 / 望月瑠菜 / 布施日花梨 / 久保田紗友

役者の年代で考えればもっとやっててもよさそうな、でもハーベストはあんまりない、女子大生の恋愛事情。昔の彼氏の悪口を言ってたら、実はその彼が好きな子がいて、いつしか罵り合いに。

不器用そうな山本さんのキャラと、器用そうな布施さんのキャラ。対立するそれを受け流して実は一番ヒドい望月さんのキャラ。6つのなかで一番「ありそう」なシチュエーションで、入りとしてピッタリ。

STORY #2 『夏生先輩』
脚本 宮武佳央
演出 松永ミチル
出演 宮武佳央 / 高橋紗良 / 広瀬咲楽 / 弓木菜生 / 山本萌花

ヤンキーの夏生先輩に憧れる三人が「自分たちもヤンキーになりたいっ」とキラキラした目で訴えて、ちょっとバカな夏生先輩があわあわしながらレクチャーする。

宮武さんのヤンキー姿はかなり堂に入ってて驚いた。こんな子だったっけ?(笑) 髙橋さんは鉄ヲタ、広瀬さんは文学少女、弓木さんは野菜(?)とそれぞれ別ジャンルのヲタクなんだけど、ポジティブにテンション高くておもしろかった。でも後半に登場する山本さんのインパクトが強すぎて(笑)

STORY #3 『ロック的迎春歌』
脚本・演出 広瀬咲楽
出演 川畑光瑠 / 松永ミチル / 久保田紗友 / 布施日花梨

ロックバンドの反省しない反省会。

久保田さんのシュールボケ、松永さんの安定したツッコミがあったとはいえ、とにかく川畑さんのぶっちぎった感がすごかった。それに尽きる。

トークショーは『年末大反省会』、2015年をふり返ってのフリートーク。でも反省よりも「いろいろあったねえ」の話で、それを聞いてると、そんないろいろがあってこの日の『収穫祭』だよね、とほっこりした。

それぞれ告知とかするんだけど、話すことも人数も多くて、劇団の外での仕事が増えてるなあと喜ばしい。一方、三度目の観劇で、過去二公演に比べて客席のヲタ度(反応がやさしすぎる)が上がってるなあと感じたんだけど、それって外から客を呼んできてるってことなのかもしれないなあと。

カーテンコールがあって、『ロック的迎春歌』の劇中曲(「あけましておめでとう」を繰り返すだけのとってもかんたんなやつ)を会場みんなで歌うというサプライズ。最後の最後だったから、笑顔、笑顔って感じでとても盛り上がった。

そして新メンバー加入のサプライズ発表。二人とも会場にいて、ステージ上であいさつしたんだけど、本人たちも知らされたのは直前だったそう。まだ中学生、顔も上気してて、でも物怖じしないしっかりしたあいさつだった。劇団ハーベストはちゃんと演技をする場所だから、選ばれた子もあるレベルには達してるハズで、楽しみ。

いい締めになった。

次の本公演は3月末に決まってるそうだし、その前にもイベントがあるらしい。楽しみにしとこ。

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