いつもと違ってシリアスなミニシアターの話

何度目かのミニシアター。でも、これまでのオムニバスコメディ路線とはぜんぜん違う、静かで暗い一本のお話。

ゴブリン串田のミニシアター
「門出」
2016/5/30 19:30〜 神田Kホール
制作 LOVE&FAT FACTORY
作/演出 ゴブリン串田
出演 加藤大輔 / 長尾一広 / 山口慶子 / 井家久美子 / 藤村直樹 / 川島大樹

娘を思い、死んだ友を救えなかった自分を責める男の話。死刑囚と看守の奇妙な関係。死刑囚とその家族の葛藤。

物語は淡々と進んでいく。派手な演技はなく、静かに語られる。独房と、面会室と、そういったそれぞれの場面が短く切り取られていって、直接言葉を交わすよりも、それぞれがそれぞれを思う姿を描いていくようなお芝居。

物語で語られる謎の部分は強くなく、そこへ行き着いた登場人物たちの心情をこちらに考えさせるような、口数の少ないストーリーテリング。隣の牢のハマちゃんや、イジられ役の若い看守のユーモラスさに、笑いが起こることもあったけど、全体的に息を飲んで見守るような時間が続いた。

ちぇるさんは死刑囚の娘役。父の侵した殺人の罪を信じず、父の無罪を願う、やさしい娘役。ちぇるさんこういう「いい娘」役が多くなってるよね。そういう部分、わかるような気がする。今回は名前のとおり「凛」とした仕草が多くて、そんななかにあるいじらしさがよかった。

劇中ずっと、犯罪者である自分から娘を遠ざけようとする川島の、執行前に娘のことを看守に尋ねるセリフ。あれは、千穐楽だったということも含めて、彼が最期に発した本心からの言葉であったので、もっと、平静を装っていたとしても、その声の内側にこらえようのない感情の色があってもよかった。

80分。静かだけど頭んなかぐらぐら揺れるような観劇でした。楽しかった。

終演後は面会タイム。…ペシミスト的思考が勝って、そーっと帰ろうと思ったら、ちぇるさんに見咎められた(笑) なんかスミマセン。

最近、この面会の時間がすごく苦手意識。ちぇるさんに限らず、どのお芝居でもわりと帰っちまおうかって考えることが多いの。せっかくの大事な時間、僕なんかがジャマしちゃ悪いって思っちゃうんだよね。うーん。

山口慶子特典のチョコケーキ、美味しかったです。

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